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アープ (電子楽器メーカー) : ミニ英和和英辞書
アープ (電子楽器メーカー)[かー]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)
電子 : [でんし]
 【名詞】 1. (1) electron 2. (2) (esp. as a prefix) electronic 3. electronics 
: [こ, ね]
 (n) first sign of Chinese zodiac (The Rat, 11p.m.-1a.m., north, November)
: [たのし, らく]
  1. (adj-na,n,n-suf) comfort 2. ease 
楽器 : [がっき]
 【名詞】 1. musical instrument 
: [うつわ]
 【名詞】 1. (1) bowl 2. vessel 3. container 4. (2) ability 5. capacity 6. calibre 7. caliber 
カー : [かー]
 【名詞】 1. car 2. (n) car

アープ (電子楽器メーカー) : ウィキペディア日本語版
アープ (電子楽器メーカー)[かー]

アープ(ARP instruments)は、1969年電子技術者のアラン・ロバート・パールマン (''Alan Robert Pearlman'')が設立したアメリカの電子楽器メーカー。社名はパールマンの頭文字に由来する。主に1970年代にアナログシンセサイザーを手がけていた。
==概要==
アラン・ロバート・パールマン (Alan Robert Pearlman)は、1948年工学部学生だった頃から 電子音楽とシンセサイザーの将来的発展性に大きな期待を持っていた。その後、電子技術者としてキャリアを積み、NASAのジェミニ/アポロ計画向けアンプの製作、自身の会社Nexsusの設立等を経て、1963年以降、電子楽器関連の特許をいくつか取得しはじめていた。そして1969年、シンセサイザーの製造を決断し、デビッド・フレンド (David Friend)、レヴィス・G・ポロック (Lewis G. Pollock)の助けを借りて トーナス (Tonus Inc. 後のアープ) を設立した。

よく知られている社名 アープ (ARP Instruments) は、1971年パールマンの頭文字にちなんだ社名変更による。
アープは1970年代を通じシンセ市場で約40%のシェアを維持し〔、アナログ・シンセサイザーの代表的メーカー モーグよりやや後発ながら、事実上モーグのライバル会社となった (後述)。
アープ最初の製品 ARP 2500 モジュラー・シンセサイザーは、モジュール上下の視覚的アクセントとなっている「マトリックス・スイッチ」の採用により、煩雑なケーブル接続の必要性を最小限に抑えており、アメリカの大学向け市場で大きなヒットとなった〔。
それに続く代表的機種 ARP 2600 や、ミニモーグを意識して機能をコンパクトにまとめなおした オデッセイ は、ミニモーグとは明確に異なる完成度の高い信号処理デザインを特徴としている。
:2~3VCO (Sync,FM,PWM) → RM → VCF&HPF → VCA
:: PitchBend, S&H, ADSR, AR
このデザインは他社に繰り返し模倣され (ローランドSHシリーズ、Octave The Cat、Teisco Sシリーズ等)、ポリフォニック・シンセ時代には、数多くの名器が ほぼ同様な信号処理デザインを採用するに至った (Prophet 5, Jupiter 8, Nord Lead等)Odysseyの信号処理デザイン: 後に登場したポリシンセの名器を基準とすると、ピッチベンダーの機構的相違、モジュレーション・ホイールの欠如、複雑なS&Hブロック、Ring Modulatorの搭載、簡易デュオフォニック機能など、細かい相違点がいくつか存在する。〕〔
ARPシンセサイザーは、例えばオシレータはロバート・モーグも認めるほど安定度が高かったが、出音についてはファットなモーグと比べて音が鋭く線が細いという定評があった。

ARP 2600Pのフィルターは、当初搭載された Model 4012 がモーグの「はしご型フィルター」特許を侵害していたため、1976年に新設計の Model 4072 に置き換えられた。しかし計算ミスのため高域特性に問題があった (なおこの問題は簡単な改造で解決できるという)。


〔()
Odysseyのフィルタは下記のように変遷した。
* Rev.1: 2poleのModel 4023 (古いOberheim SEMと類似) エポキシ樹脂製のケースに基板を入れシリコーンゴムで充填しモールドされている
* Rev.2: 初期を除き4poleのModel 4035
* Rev.3 (1976年以降): 新設計のModel 4075
なおARP 2500フィルターのモーグ特許問題との関連性は不明である。
〕。
またモノフォニック・シンセサイザー全盛期にいち早く実用的ポリフォニック機を次々と発売し (ソリーナ・ストリング・アンサンブル (1974)、ソリーナ・ストリング・シンセサイザー (1975)、オムニ (1975)、クアドラ (1977))、1970年代シンセ市場でマーケットリーダの役目を果たした。

このように、アープのビジネスは外見上とても好調に見えたが、社内的には大きな問題を抱えていた。財務管理の能力不足と、創業者間の意見対立である〔。1975年頃 創業者の一人 D.Friend の発案でポリフォニック・ギターシンセ CENTAUR VIの開発が開始された。しかし技術的難度や安定性の問題で開発が難航すると、上記の社内的問題がたちまち顕在化した。開発が長期化する中、派生技術(ポリフォニックシンセ)を先行して製品化しようという提案が繰り返し拒絶され、アープの新製品発表のペースは鈍化した 。次にCENTAUR VIがアープの研究開発予算の大半を占有するようになり、他の堅実なプロジェクト(教育市場向けModular Synthesizer Lab)が財務改善のため他社に売却された。そして期待の新製品のいくつかは、安定性に欠けたため(Avatar, electric piano)、売り上げには貢献しなかった。
それでも1980年には、後に高い評価を受けるARP Chromaが完成していたが、その製品化の前、1981年にアープは約180万ドルの負債を抱え倒産した〔。
その後21世紀に入り、ARP製品をソフトウェア的に再現したソフト・シンセサイザーがいくつかリリースされている。
:ARP 2600
:
* Arturia 「ARP 2600 V」
:
* Voltkitchen 「Arppe2600va」 (''フリーソフト'')
:ARP Odyssey
:
* G-Media 「Oditty」
:
* Sonic Core 「Prodyssey」〔SONIC CORE社ホームページ (英語版)
Sonic Core社は 旧Creamware社として広く知られ、専用DSPカード/ハードウェアの「SCOPE」シリーズと、その上で動作するソフトウェア・シンセサイザーを多数リリースしている。〕
:
* Chris Roberson 「Oddy-Free」 (''フリーソフト'')

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「アープ (電子楽器メーカー)」の詳細全文を読む




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